心臓の生理学の講義を始めます。
正直言うとパパも心筋の興奮と収縮に関する分野がとても苦手でどのように説明していいかわからず記事の更新に時間がかかりました。
時間をかけましたがわかりやすいかについては不安があります。
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心筋の構造
【Fig.1】
心筋の場合、骨格筋と異なり筋線維が枝分かれしたり融合したりしている。
介在板は隣り合う心筋細胞を結合する組織で、電気的抵抗が低く心筋細胞がまとまって収縮することができる。
また、心筋細胞は数千にも及ぶ筋原線維の束で構成されている。
筋原線維は直径約1μmで、複数の筋フィラメントの集合体である。
【Fig.2】
筋フィラメントは、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントの2種類から構成されている。
横行小管(T管)は、筋原線維に垂直かつ管状に入り込んで形成されている。細胞表面の興奮を深部に伝える役割がある。
筋小胞体は、筋細胞内の小胞体のことを指しており、Ca2+を貯蔵し、細胞内のCa2+を調節して筋の収縮・弛緩を調節する役割がある。
サルコメアは、横紋1周期のことを指している。(Z帯~次のZ帯までのこと)
筋フィラメントの組成と構造
アクチンフィラメントは、アクチン、トロポミオシン、トロポニンの3種類の蛋白質から構成されている。
ミオシンフィラメントは、複数のミオシンで構成されている。
【Fig.3】
心筋の興奮と収縮の関係
- 洞結節などから活動電位が発生
- 細胞膜の脱分極によりCa2+チャネル(Fig.4-A)が開口して細胞質内にCa2+が流入する。
- 流入したCa2+が筋小胞体のCa2+放出チャネル(Fig.4-B)に結合することでCa2+放出チャネルが開口し、筋小胞体からCa2+が放出される
このことをCa誘発性Ca放出(CICR:Ca-induced Ca release)と言う - 筋小胞体から放出されたCa2+がトロポニン(Fig.5参照)へ結合することで、トロポミオシンの立体構造が変化する
- ATPが加水分解されアクチン-ミオシン結合が起こる
- Piの放出により、ミオシン頭部が屈曲しアクチンを引き込む
これにより筋フィラメントが収縮する - ADP放出により、ミオシン頭部の屈曲は最大となり、筋フィラメントの収縮が止まる。
- ミオシン頭部にATPが結合することにより、アクチン-ミオシン結合が解除され、ミオシン頭部は直立位(アクチンから離れる)となる
- トロポニンからCa2+が離れ筋小体へ取り込まれるとトロポミオシンが元の位置に戻り、再びアクチン-ミオシン結合を抑制する
これにより筋フィラメントが弛緩する
【Fig.4】
【Fig.5】
心筋の収縮には細胞質内のCa2+濃度の上昇が関与している。
活動電位発生による細胞膜の脱分極によりCa2+チャネルが開口することにより細胞外のCa2+が流入することで上昇する。
逆に弛緩には細胞質内のCa2+濃度の低下が関与する。
細胞質内のCa2+濃度を低下させる機序は3つある。
- 筋小胞体へのCa2+の取り込み
- Ca2+ポンプによる細胞外への排出
- Na+ – Ca2+交換系による細胞外への移動
最後に
今回は、内容がないようなだけあって頭の中が混乱していると思いますので今回の講義はこの辺にしておきます。
多分、この記事だけでは理解できないと思いますので、お手持ちの書籍と比べて、自分がわかりやすい解釈を見つけることをお勧めします。
流れに沿って一度ノートなどに書いて、補足事項を追加していくことで理解できると思います。
正直、パパも完全には理解していません。だからわかりやすい記事が作れなかったとも言えます。
筋の収縮弛緩は奥が深くすべてを理解することはそれを専門として研究している方や循環器系の医師でないと独学・自力で勉強するには限界があります。。。
もし、パパが理解して再度まとめることができたら追記として記事を更新したいと思います。
次回、心臓の心周期と心機能についての記事を書いていこうと思います。